移住について

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移住者インタビュー

新連載! 「 那須に、住む。」vol.1 《前篇》移住は、ライフ・シフトそのもの。

2021/07/28

こんにちは。久しぶりの更新です・・・広報ふじさんです。
新連載のお知らせです!!

 

「那須に、住む。」

自分にフィットする暮らしを見つけた人たち

好きなところで生きていくという選択

「移住」を軸に、人生の幸福度を上げていく

そんなことを実現した人たちの移住体験ストーリー

 

那須に移住した先輩にインタビューし、移住実現までの道のり・リアルな暮らしぶりなど貴重なお話をお届けします!

記念すべき第1回は

地元那須で愛されるお惣菜店「PICNIC-nasu」を経営する岩下さんご夫妻。様々な経験を重ねたからこそ語れる熱量のあるロングインタビューです。

前篇は移住のきっかけ・ご夫婦の活動について

後篇は思いの詰まった住まい・ライフスタイルについて ご紹介します。

〈プロフィール〉


岩下札成・友希ご夫妻

那須移住歴 11 年。東京と那須の二拠点生活を経て、那須に定住。発酵食を取り入れたお惣菜・お弁当を提供するお店「 PICNIC-nasu 」を経営。 奥様の友希さんはヨガのインストラクターとしてもご活躍されています。 2年前、自然とともに暮らすことを テーマとした「ピクニックの森」を立ち上げられました。 (ピクニックの森は、現在活動を休止しています。)

森の中にいるかのような・・・ご自宅のテラスにて。

お二人が営むPICNIC-nasu(ピクニック)。素朴なたたずまいに惹かれます。

愛らしいおむすびのオブジェがお出迎え!

 

《前篇》移住は、ライフ・シフトそのもの。

 

したい暮らしを突きつめていったら、那須だった。

移住のきっかけはなんでしたか?

雑誌でみた「薪ストーブのある暮らし」に憧れていました。

その頃はまだ 20 代、目の前のことに追われる日常の中、そんな暮らしは夢でしかありませんでした。叶えられるとも思っていなかった。

でも40 代になり、自分の人生を振り返った時、ふっと思い出したのです。

「薪ストーブのある暮らし」のことを。

それからは、自分が心地よいと思うこと、自分らしい方を選んでみようと真剣に考えるようになって。 自分のベースにあった「自然を感じながら暮らしたい」という想いも相まって、夢の実現 に向け動き出しました。

なぜ、「那須」を選ばれたのですか?他の地域も検討されましたか?

父親が長野県出身なこともあり、当初は馴染みのある軽井沢を検討していました。 ただ、土地の価格が 都心とあまり変わらず、断念。他には上毛高原や八ヶ岳あたりも候補でした。

当時は仕事を辞めることは考えていなかったので、東京への通勤が前提。 「通勤圏内 × 自分がピンとくる森」を探し続けて4年、ようやくこの森(土地)に出会ったのです。

木立の前に立ち、この風景を見た瞬間、自分が思い描いていた暮らしのイメージとつながった。 即決しました。結局、最後は直感でしたね。

 

那須での時間は、自分と素直に向き合う時間。

8年間の二拠点生活(新幹線通勤)を経て移住されましたが、定住に踏み切るまでにはどんな変化があったのでしょうか。

当時はテレワークやワーケーションなんてなかったので、通勤する選択しかありませんでした。 かと言って、仕事を辞めて見知らぬ土地で起業するのも現実的ではない。 週末那須に通いながら、地域に足りないものは何か、 自分たちができることや楽しんで取り組めることは何かを模索していました。

自分が暮らす町のことを「住む」視点で捉えるようになると、 少しずついろんなニーズが見えてきて、地域の人とのつながりも自然と増えていきました。

あと、自分自身が変化していくのを凄く感じましたね。 自然の中に身を置くことで、こんなにも豊かで健やかになるものなのかと。想像以上でした。 それと同時に、都心では当たり前だとあきらめていた満員電車や慢性的な道路の渋滞、 コンクリートに囲まれた居心地の悪さなど、抑え込んでいたものにも気づくようになってきて。 結構ムリしていたんだなと。

東京と那須を行き来する度に、自分が求めていたのはこっちだよねと、どんどんクリアになっていく感覚がありました。

そう、これだ。ここなんだって。 そうなったら、もう迷いなくここが自分の居場所になりました。

 

住んでみて見えてきたこと。「ピクニックの森 」のはじまり。

ご夫妻が立ち上げられた 森でつながるコミュニティ、「PICNIC の森」。 そのコンセプトに私たち all in house も深く共感しています。 立ち上げた経緯と取り組みについて、改めてお聞かせください。

やっぱり、那須の魅力は「森」だと思っていて。 本当に緑が豊かで、自然に抱かれていることを体感できる。 住むほどに、その素晴らしさを実感しています。

一方で、「森を体感できる場所が少ない」という気づきがありました。 那須は観光地だから、食べるものも遊ぶところも充実している。 でも、そのほとんどが人工的なものだったりする。

木を伐採して、更地にして、そこにまた都合に合わせて木を植えるという・・・ なんだか不自然で、森が持つ豊かさを享受するという、那須本来の魅力とは違うのではないかと。

だったら自分たちでつくればいいと立ち上げたのがピクニックの森です。 森との共存を目指し、地元の樹護士「アーボリスト」※の方々にも賛同いただきながら、 自分たちの手で少しずつ森を切り開いていきました。 ツリークライミングや宝探しオリエンテーリング、ランチはみんなで玄米のおむすびを食べるなど、 森を感じられるイベントを開催していました。 都心から訪れる人、那須に住む人、誰もが気軽に集える場づくりです。 特別なレジャーではなくて、日々の暮らしをより豊かに、楽しむことを考えていました。※アーボリストとは、 樹木がもたらす恩恵を考えた上で樹の育成を管理し、剪定やメンテナンスを行う「樹木のスペ シャリスト」です。

人々を魅了する那須の森。季節や天気によって様々な表情を見せる。

森に入れば、自然の力強い生命力を感じることができる。

 

つくりたかったのはコミュニティ。

食・人・自然がつながる場。単に休日を楽しむだけの場所ではなく「学び、遊び、働き、育み、住む」ことができる森として、 森の中にヨガスタジオ、レストラン、コワーキングスペースの建設を考えていました。でも 施設を建てることが目的ではありません。 那須の最大の魅力であり、人の営みを支える自然。 その素晴らしさを伝えて、共有すること。受け継いでいくこと。 それがピクニックの森で実現したいことです。

わたしが幼い頃は、まだ身近に自然が溢れていたので、森からいろんなことを教わりました。 自然の怖さ、美しさ、生きていく力みたいなことまで。 それを次世代にも残していきたいと思っています。

見知らぬ土地へ移住し、私なら自分の生活のことや不安でいっぱいになってしまいそうですが、 岩下さんのように、地域貢献に取り組む姿勢・行動力は素晴らしいですね。

いや、結局は自分がやりたいことが起点。 誰に頼まれるわけでもなく、指示されるでもなく、 「自らが切り開らいていくこと」を楽しめるかどうか。 それは移住も、コミュニティづくりも一緒 ですね。

(後篇に続きます)

 

今は力を蓄えて、再開の機会を

コロナの影響などを受け、残念ながら活動を休止しているピクニックの森。 計画を進めていた森も、現状は一旦手放されています。 もちろん、あきらめたわけではありません! ! 再始動に向けて準備を進めていらっしゃいます。

この想いを途切れさせることなく、 all in house としても、積極的に情報発信・活動のサポートをしていきたいと思います!

 

PICNIC-nasu

https://www.facebook.com/picnic2017/

滋味深いお弁当・お惣菜の他にも、那須の採れたて野菜・お菓子・器などの雑貨も並んでいます。 店内の奥にはフリースペースがあり、ネイルサロンなど地域のコミュニティとして活用されています。 温もりのある店内、是非、訪れてみてください!

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